「お父さんのチャーハン」

明日の症例検討会の準備をしたくなくてネットをうろうろしていてふと見つけたCM。



omosiroi.jp – このドメインはお名前.comで取得されています。経由


不覚にもちょっと泣いてしまった。疲れてるのかな。




父は全く料理をしない人だけど、母は上手で色々作ってくれます。
もう30に手が届こうというでかい娘に「おかーさん久しぶりにたくさん料理しちゃったー」とか言ってニコニコしながら手作りのごはんを届けてくれるときもあります。


ICUは忙しいけど、私は当直じゃない日はほぼ必ず晩ごはんを自分で作って、残りを次の日のお弁当にして病院に持って行っています。寒くなってきてからは煮物が多いけど、味付けは超適当。けどなんとなく母が作ってくれる煮物に似た味になるから不思議。きっと無意識のうちに真似してるんだろうな。「ろくなもの食べてないんじゃ…」と心配する母を安心させるため「今日の晩ごはん☆」とかって写真付きのメールを送ったりします。


うちの両親は度々私に「健康報告」をしてくれます。


「おかーさんね、今年大腸の検診したんだけど、大丈夫だったよ〜」
「おとーさんこないだ人間ドックでちょっとコレステロールが高い*1って言われて薬もらったんだけど、ちゃんと飲んでるんだ。えらいでしょ?外食もおそばとか油が少ないものを食べるようにしてるよ〜」


ICUでは両親と年が変わらない人たちが緊急入室し、その中の一部の人たちはあっという間に死亡退室します。血圧が高いけどほっといたとか、検診で要再検査って言われたけど無視してたとか、防げてた可能性が高いのに…と思うことも多々あります。
そして突然の出来事に何が何だかわからないうちに、私と年が変わらない人たちがその人たちを看取ることになります。
自分にも起こりうることと思うと恐怖さえ覚えます。けど私の両親は自分たちで予防できるものはできるだけ予防してくれてるのでうれしい限りです。


とはいえ、いつ何が起こるかは分からない。だから、今のうちに、おかーさんが作るごはんの味を自分でも再現できるようにしたいのです。
次に実家帰ったときこそ一部の謎に包まれたレシピを暴いてこよう…

*1:内訳見せてもらったらHDLが高いだけだった