見えない未来

昨日朝病院に着いたら色んな人に「どう?面白かった?」「昨日は楽しんだの?」「もうクリアした?」などと聞かれました。一晩でクリアできっかー!!!・・・じゃなくてオイラのFF好きはそんなに広まってたんかー!!!(恥


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恐ろしいことにもうすぐ2年目ということもあり、3年目をどうするかとか、その後をどうするかとか、色々考えています。が、答えは出ません。とりあえず3年目をどうするかそろそろ決めねば・・・ということでいくつか選択肢をあげてみようと思います。

1. この病院でもう1年研修する
2. 違う病院でもう1年研修する
3. ちょっと行きたいかもと思ってるアノ科に入局を決めてしまう
4. しかしアノ科はどう考えてもきつすぎるのでやっぱりやめる気がする
5. 思い切って医者をやめてしまう


同期と話していて「3年目どうしよっかな・・・もう医者やめちゃおっかな・・・」とかいうと「な、なんだってー!!!!何言ってんのあんた!!やめるって何言ってんのよォォ!!」などという反応はまず返ってこず、「あーそういう選択肢もあるよね。私もよく考えるよ」と普通に返されます。まだ何もできないぺーぺーの医者もどきがえらそうに何を・・・と思われると思いますが、冷静に考えれば考えるほどこの仕事を続けていいものかどうか悩んでしまいます。色々なところでもう崩壊寸前とも言えそうなこの現実に携わっていると、自分もいつか共倒れするんじゃないかと不安になります。こんなはずじゃなかった、という思いばかりが募ります。


先日の当直でみた患者さんは、全員夜中に来る必要のある人ではありませんでした。必要がないだけじゃなく、原則昼間来なければいけない人たちでした。ここは「夜間外来」じゃなくて「救急外来」なんだけどな・・・ほんとコンビニ感覚だよな・・・「いや〜大丈夫だって聞いて安心しましたヨ!」と言われてもちっとも嬉しくなく、そして嬉しいと思えない自分に悲しくなりました。


その数日後に行った美容室でさらに打撃を受けました。またカラーモデルをやったので閉店後に伺ったのですが、とにかくみんな笑いながらすごく楽しそうに仕事&仕事の後片付けをしていたのです。お互い髪を切りあいながら「池田さん池田さん、アイツの髪型やばいっすよねぇ?!」「え〜オレ自分でイケてると思うんだけど!!」と笑いあう美容師さんたちが別世界の人たちのように見えてしまいました。仕事の内容が違うから一概に比べられないのは分かってるし、きっと辛いこともたくさんあると思うのですが、思わず「羨ましい」と思ってしまいました。そして「そいや池田さんっていつもこの席ですよね」「オレこないだもカラーの時塗らしてもらいましたよね」って言われても私が全然覚えていなかったことにも衝撃を受けました。どんだけ周りが眼に入ってなかったんだ・・・。最後に、カラーが思い通りの色に仕上がった時、嬉しくて思わず涙ぐみそうになってしまいました。ここのところ自分の思い通りになることが全くといっていいほどなかったため、こんなことでも泣きそうになるくらい嬉しかったのです。そしてそんな自分の現状にまた、悲しくもなりました。


専門医とか認定医とか研究とか論文とか、未来を見据えてのそういうことの計算が全くできていません。焦る反面「どうせ必要ないかもしれないし」というやる気なしなしの自分の声が聞こえてしまいます。こんなダメレジはやっぱり医者に向いてないんだ、やめるのが自分のためにもみんなのためにもなるんだ、と結論付けようとするのですが、そのたびに思い出すのは患者さんたちの「私も頑張るから先生も頑張ってね」という言葉です。この1年間で、何人の患者さんと約束したんだろう。そのうち何人かは、もう会えない人たちだ。もしも医者をやめたら、それを全部やぶることになるのか・・・


こんな感じで堂々巡りです。かれこれ半年くらい結構真剣に悩んでいます。これからどうなるんだろう。色んな意味で・・・