生きてます。・・・が、

死んでます。


モノは食えるようになりましたが、今度は食う時間がありません。お昼を買いに行く時間がなかったときのためにとストックしてあったインスタント食品があるのですが、そいつらを食う時間もろくにありません。頑丈にできた私の体もさすがに悲鳴をあげ、週末は寝込んでおりました。週が明けてからはオーベンの先生に薬を処方してもらいながら日々を凌いでいます。


学生の時は外科サイコーとか思ってましたが、正直2週目にしてもうおなかいっぱいです。上の先生はオペ、内視鏡、エコー、外来でただひたすらに忙しく、私たち研修医はオペの準備(注射伝票、内服薬の処方、食事のオーダー、レントゲンやCTや内視鏡といった検査の類のオーダー、看護師さんへの指示出しなど)、オペ関連のカンファの準備(これに毎日数時間かかる)とカンファそのもの、受け持ち患者さん約15人分の処方、伝票書き、指示出し、ガーゼ交換でただひたすらに忙しく、なんと外科にいながらオペに入る時間がないという摩訶不思議な現象まで出現しています。そんな状態ですから患者さんに会えるのなんて採血の時とガーゼ交換の時くらいで、なんと受け持ち患者さんから「池田先生はぜんぜん会いにこない。信用できない」といった内容のクレームがきてしまいました。これには息も止まるほどショックでした。朝から晩まで走り回って必死に業務をこなし、そしてやっとなんとか終わった頃にはもう消灯時間をとっくに過ぎている。会いに行かないんじゃない。会いに行けないんです。業務は常に全般的に後手後手にまわっているのでどれももう後回しにはできません。これ以上睡眠時間をけずったら頭がおかしくなりそうな状況で、一体私にどうしろと・・・


とにかく患者さんには信用されてないし頼りにもされてないし期待もされていないのは確かです。外科にきてみて「あー医者ってこういう状況で患者さんとこに行かない(行けない)んだな・・・」と分かりましたが、分かったところでどうにかなるわけでもなく。患者さんに会う云々考えずにロボットのように温度板を見ながら業務をこなしたほうが精神的には楽になるんじゃないかとすら思うこともあります。




自分が「なりたくなかった嫌な医者」に成り下がっていくのに吐き気を覚えながら、毎日病棟に来ています。