そして内科

先週から循環器内科ローテ中です。


学生時代講義に来ていた先生がものっっっすごく嫌いで、そのまま学問自体も嫌いになってしまい、勉強をしないからずーっと苦手でよく分からないままなのが循環器内科です。しかし心電図もろくに読めず、心雑音の判別もつかず・・・というのは本気でやばいと思い、意を決して自分を強制的に勉強せざるを得ない状況に追い込んでみたわけです。(つまり研修先として自ら希望を出して選択した、と。)

が、ちょっと自分にはちょっと・・・というかかなりきついです。初っ端から急変(比較的元気な人の急変は久々だった・・・)があり、受け持ち患者さんの半分が死にそうなのが一番堪えてるんだと思うんですが、その人やその家族と毎日関わってたらなんだかすごく落ち込んでしまい、あまりに苦しいから酒を飲んだら少しは楽しくなれるかと思ってガブ飲みしたらよけいに辛くなって涙が止まらなくなってしまい、一人で部屋にいるのが本当に寂しくなって実家に電話をしてしまいました。(1個前の日記がそれです。)まぁ消化器外科にいたときも似たようなことやったことあるから母親はうまく話を聞いてなぐさめてくれましたが・・・

自分でもやばいと思います。多分また「死んだ目」をしてるんだと思うのですが、色んな人に「元気ないね」と言われてしまいました。いや、元気ないのは私じゃなくて患者さんなんですけどね・・・。つーか顔に出さないように努力せねば・・・orz

けどそんなに忙しいわけじゃないんです。日付が変わる前に帰るという目標はローテ開始後4日目にして早くも断たれましたが、毎日昼ごはんだって食べてるし、朝だって他科とそれほど変わらない時間に出勤してるし・・・上の先生方も本当にやさしいし楽しそうに仕事しているし、1年目の先生達もくるくるよく働いてるのに、こんだけ嫌がってる自分は何がそんなに嫌なんだろうか、と考え込んでしまいます。どうして他の先生方みたいに楽しく仕事ができないんだろう。頑張れないんだろう。やる気が出ないんだろう・・・。気の持ちよう?自分の能力不足?いや、どっちもあるとは思うんですけどねorz

そして死にそうな人をみたくない、というのは医師として致命的なんじゃないかとも思います。以前「死亡診断書を何十枚何百枚と書くうちに本当に嫌になってくるものだ」と言われたことがありますが、私は数枚でもう十分嫌になっています。オーベンのシビアなムンテラに自分が動揺し、検査結果に一喜一憂し、ネーベンが私じゃなければ助かったんじゃないかと悩み、家に帰っては寂しくて泣き・・・情緒不安定すぎて苦しいです。しかしまだ胃十二指腸潰瘍にもなっておらず、体重減少も認めず(むしろ太った?)、不眠もありません(むしろ常に眠い)。頑張りが足りないのに愚痴だけは一丁前で本当に最悪だ・・・


こんな私ですが、楽しい、面白い、もっとやりたいと思った科もそれなりにあります。そのときは大変でも嫌だとか辛いとかやめたいとかは(あんまり)思いませんでした。そんな風に研修医になってからの1年半を見返してみて、最近なんとなく自分が進む道(進める道)がうっすらと見えてきました。消去法で見えてきた道ではありますが、そこにかすかな希望を抱きつつ最後の半年間を乗り切ろうと思います。