後ろ向き

目の前の仕事は(一応)ちゃんとやっている(つもり)。学生さんの指導も結構アツくやっている(と思う)。でももうだいぶ前から気持ちは後ろ向きです。なんとか気持ちを盛り上げようと教科書を何冊か買いましたが、結局ほとんど読んでいません。


「急患来たよ!さ、急いでCV入れよう!」と言われたとき、とっさに何か断る理由を探している自分がいました。だってだってAに当てちゃったり血腫とか気胸とか作ったりしちゃったらさぁ・・・最近また考えさせられる事件もあったし、無意識のうちにできるだけ自分を安全な位置に持っていこうとしちゃうんだよ。


もちろん最終的には指導医の指導の下私がやるにはやるんですが、医学生の時とか研修始まった直後とかのあの向上心はどこへやら・・・といった感じです。研修終えたら外来やるようになって、そしていずれは指導医になるのか・・・と思うとげんなりしてしまいます。オイラにやれるのか?やらないほうがいいんじゃないのか??


「たとえば小児の急患が来てさ、『うちは今小児科医がいないから診れません』って言えば『たらいまわしにされた』なんて言い方されてさ、んで妙な仏心起こして診たら診たでもし診断違ってたりちゃんと治らなかったりしたら『なんで小児科医じゃないのに診たんだ』『医療ミスだ』とか言われてさ。で、診た後に他病院に紹介したとしてもやっぱり『たらいまわしにされた』なんて言われるんだよ。マジ最悪だこんな職業」


母親からの電話についまた一方的にまくし立ててしまい、言い終わった直後、すご〜く嫌な気分に。良医になりたいと思う反面、いろんな意味で良医にはなれない気がします。



んじゃそんだけ文句垂れてんのになんでとっとと辞めないのかと言えば、辞めたいと思うことより辞めたくないと思うことの方がちょっとだけ多いからだと思います。できることなら続けたい。くじけそうだけど・・・