遠隔コメント:THE BLACK MAGES II〜The Skies Above〜

THE BLACK MAGES II~The Skies Above~

THE BLACK MAGES II~The Skies Above~

植松伸夫プロデュース最新作。ファイナルファンタジー ロックアレンジ・コンピレーション。ゲームミュージック・アレンジ作品では異例の40000枚突破を記録した ”黒魔道士” の2 nd アルバム。(アマゾンより)

数日たって多少聴いたので、ロックに関して全くの素人なFFオタク(しかも植松信者)が独断と偏見に満ち溢れたレビューを書いてみようかと思います。黒魔道士のメンバー6人+αの方々が日替わりで書いている公式ブログ「The Blog Mages(http://blog.livedoor.jp/theblackmages/)」のコメント数がえらいことになってるので遠隔コメントってことで。

【はじめに】
巷では「最高!素晴らしい!」という意見もあれば「最悪。こんなんイラネ」という意見もあり。結構両極端な気がします。このアルバムに関してはゲームに対する思い入れ、オリジナルの曲に対する思い入れ、ロックミュージックに対する思い入れなどにより受ける印象はかなり違うはず。オリジナルが好きなら「わざわざいじるな!」、ロックミュージックファンなら「こんなんロックじゃねぇ!」、師匠の信者なら「神!」もしくは「汚すな!」などなど。ほんと様々な意見がありますが、「意見」なんてどんだけ客観的に書こうとしても所詮主観からくるものだから、どれも真実だしどれも偏見なんだよなーと思いながらじっくり読んでます。そして書いてます。

【全体の感想】
私はオリジナル推奨派なので基本的にアレンジアルバムは好きではないのですが(Celtic Moonは別)、これは好きです。多分アレンジの具合とか音色なんかが好みに合っているんだと思います。1作目の時もそうでしたが、初めて聴いたときかっこよすぎて失神するかと思いました。要ストレッチャー。

今回は1作目と違い今回は全て生演奏による収録。そこからして「熱意」「想い入れ」が伝わってきます。素敵だねです。トライアル的な部分もあった1作目よりさらに濃厚なこだわりが出ている気がします。今回もボーカル曲を入れるなどまだまだ「挑戦している」雰囲気はありますが、でもじっくり作り込まれた感が強いのは気のせいではないはず。

さて巷で「新鮮さがない」「ダサい」という意見をいくつか見たのですが、言われてみればそうかもしれません。が、それでいいんです。っていうかそれいいんです。誰かに気に入られることや流行にのることを目的に作られたアルバムではなく、メンバーの方々の中に長い年月をかけて取り込まれて、根付いて、吸収されて、そしてできあがった音楽性によるものであるというのがこのアルバムのポイントだと私は解釈しているので。むしろかすかな懐かしさが心地いいです。


以下各曲のレビューです。ゲーム中のネタバレもあるし(ありえないくらい)長いんでご注意をば。直接飛んできちゃった方はすみません。


01. The Rocking Grounds(FF3 バトル1)
うへぇ初っ端からかっちょえぇ〜!!ベースのダダダダ音がバトル曲であることを再確認させてくれますな!!といっても私は3やったことないんですけどねorz

02. Zeromus(FF4 最後の闘い)
ずず〜んと重厚さを感じる雰囲気で始まったかと思いきや20秒ほどで突然姿が変わり、以降のベースの「だーだらっだーだらっだーだー」のかっこよさにシビレた曲。うねるギター、奏でるキーボード、暴れるドラム。分割してもまとめても聴き所満載な一曲。聞き始めの頃ちょっとテンポが遅いかな・・・と試しに1.1とか1.2倍速にして聴いてみたりしたんですが、確かに最初は神がかり的なかっこよさになったと思ったんですがちょいと早すぎて何がなんだか分からなくなっちまったのでやはり元のスピードが一番なのかもと思った次第です。何度も聴くうちにどんどん好きになった曲。つーかこんな曲演奏できたら気持ちいいんだろうな・・・
FF4自体はちゃんとスーファミまで購入してプレイし始めたんですが実はいまだクリアしておりませんorz

03. Vamo' Alla FlamencoFF9 Vamo' Alla Flamenco)
FF9チョコボの穴掘りの曲。ゲームの冒頭のジタンとブランクのチャンバラのBGMでもある。よりランクの高いアイテムゲットのためにもういい加減客も飽きただろってくらいチャンバラを繰り返し、そしてアイテムと得点の記録更新のためにチョコボのくちばしが擦り減ってなくなるんじゃないかってくらい穴掘りを繰り返したという思い出深い一曲。「↑だ!」「だ!」「クエーッ!!」って感じ。曲はメロディアスなギターが素敵です。

04. Hunter's ChanceFF9 ハンターチャンス)
さりげなくクイナと思われる人物なんかも参加していた狩猟祭でのみ流れる曲。狙うべきはさんごの指輪。当時から限定モノにしとくのは惜しすぎるッ!!と思っていた大大大好きな名曲です。アルバムへの収録を知った時は小躍りして喜んだんですが、原曲が好きすぎてギターが強く出ているこのアレンジVer.はあまり好きになれません。世間では評価高いみたいなんですが・・・。後半のピアノソロの部分ではライブ会場でまた映像が流れたりするのかなーなんて邪推してみたり。

05. OtherworldFF10 Otherworld)
オープニング、かつラスボスのBGMというなんとも印象深い曲。しかしこのアレンジVer.はお行儀良すぎる。原曲のキタナイ感じが好きだった私は受け付けませんでした。

私「だめだ・・・毎回飛ばしちゃう」
妹「私もだめだ。許せねぇ〜」
私「ねー。女はイカン。師匠に近づくなァ〜!!
妹「・・・そこかよ」

06. Matoya's Cave(FF1 マトーヤの洞窟)
去年のライブで「アルバムに入ってないやつ」として演奏された時、マトーヤの洞窟だと分かった瞬間会場から歓声が上がった曲。しっとり心に染み入ります。名曲は何年経っても名曲。軽快なリズムの中盤もいいし、終盤に一瞬ファミコン音源ぽいところを入れてあるのもニクい。懐かしさに思わず目頭が熱くなりました。ファミコン版やったことないけど。

07. The Man with the Machine GunFF8 The Man with the Machine Gun)
ラグナ編の通常バトル曲。・・・ってなんか原曲より速いんですけど!聴いてるこっちまで指がつりそうなんですけど!!Zeromusが聴かせる曲ならこっちは魅せる曲ですな。原曲のイントロ部分とちょっと違ってたのは残念でしたが(アレが大好きだった)、高速ドローができそうなこのアレンジVer.も好きです。そしてびっくりしたのが途中に一連のラストバトルBGMの1つである「The Legendary Beast」が入っていたこと。(TBMTVで隠し撮りされてた部分。)なんかもうどあ〜っと思い出が甦ってきました。連続剣に次ぐ連続剣とか。オーラ最高。けどここで使われてるってことは新たに曲としては出ないってこと・・・?だとしたらちょっと残念。でもライブではギターバトルで相当盛り上がりそうですね。楽しみ!

08. Maybe I'm a LionFF8 Maybe I'm a Lion)
一連のラストバトルの中でもジャンクション後のグリーヴァと闘うシーンで流れる曲(多分)。原曲も大好きですが、このアルバムの中でも最も好きな曲です。もーほんとあまりのカッコよさに鼻血噴出しながらブッ倒れるかと思いました(ちょっとマジ)。冒頭の「Maybe I'm a Lion」のボイスと最後の銅鑼(?)は賛否両論分かれるとこだと思いますが、まぁもうとにかくかっこいいの一言。ギターといいキーボードといい・・・ライブで失神者が出るとしたらこの曲と踏んでおります。客は各々ペーパーバッグも持ってきたほうがいいと思います。

09. Battle with the Four Fiends(FF4 ゴルベーザ四天王とのバトル
かなり原曲に忠実だと思います。ファンには嬉しい、これもまたかっこよすぎる一曲。キーボードとギターが交互に吼えるとこもたまりません。キーボードハイライトのとこでは「キャ〜ノビヨししょ〜♡♡」とかって叫びそうです。多分耐えられると思いますが。

10. The Skies AboveFF10 ザナルカンドにて)
原曲が好きです。切ない・・・(泣 アレンジVer.では男性のボーカルが入り、05のOtherworldと対を成している感じがします。最初「うえぇ頼むよ、この曲はそっとしといてよ・・・しかもこの詞はどうなのよ・・・」と思っていたのですが、そんなに嫌ではないです。この曲はこの曲で、ロックなのになぜか切ない。

11. Blue Blast−Winning the Rainbow(格闘家の村浜武洋選手の入場テーマ曲)
新曲。このアルバムにFFの曲じゃないのを入れるのはどうよ、と思ったんですが、これも師匠が作曲してTBMが演奏していると思えば入ってもおかしくないのか・・・とかなんとか思っているうちにハマった一曲。ここまで好きになるとは思ってませんでした。もしFFの曲だったらば中ボスバトルとかって感じの曲。もうマジでかっちょええ〜!!

【さいごに】
全体的にメリもハリもあって聞き応えもあって私の中ではすでにヘビロテアルバムとなっております。早くライブに行きたい!!グッズも色々あるだろうからそっちも楽しみです。また散財するぞー!おー!